家族の思い 歌に乗せ 人権啓発ミニコンサート 拉致問題解決へ機運高める

 北朝鮮による拉致問題の解決に向けた機運を高めようと、米子市のイオン駅前店で10日、「人権啓発ミニコンサート」が開かれた。故郷や大切な人を思う歌が披露されたほか、同市の拉致被害者、松本京子さん=失踪当時(29)=の兄、孟(はじめ)さん(76)もあいさつし、市民に拉致問題に関心を持ってもらうよう呼びかけた。

 鳥取県や米子市が北朝鮮人権侵害問題啓発週間(10~16日)に合わせて開催。公演前に登壇した孟さんは「妹がいなくなり46年もたった。諦めたら終わり。命を懸けて解決を望む」と語った。

 鳥取大医学部のアカペラサークルcomodo(コモド)や鳥取市在住の演歌歌手、高垣ひろ実さんが曲を披露。大阪を拠点に活動するシンガー・ソングライターの山口采希(あやき)さんは、拉致被害者の全員救出を願って作った「空と海の向こう」を熱唱し、離れ離れになっている家族の思いを歌声に乗せて観衆に響かせた。

 コモドの岡沢穂の佳さん(21)は「拉致問題を考えていくきっかけになった。同年代の人たちにも関心を持ってもらいたい」と話した。

この機能はプレミアム会員限定です。
クリップした記事でチェック!
あなただけのクリップした記事が作れます。
プレミアム会員に登録する ログインの方はこちら

トップニュース

同じカテゴリーの記事