俳優の森田剛と間宮祥太朗が、10、11月に上演される舞台「台風23号」でダブル主演を務める。巨大台風の上陸が迫る海沿いの町で、一癖も二癖もある登場人物が繰り広げる濃密な人間ドラマ。独特の世界観とリアルな人物描写に定評のある赤堀雅秋が作・演出・出演の3役を担う。
森田と間宮は今回が初共演だが、共に赤堀作品の大ファン。稽古場でも互いに信頼感を持ってせりふをやり取りしているという。さらに私生活でも相性の良さを実感する出来事があったようで―。
(1)全ての役が「赤堀さん自身」
記者 台本を読んで、どんなところに魅力を感じましたか。
森田 すごくリアルな日常が描かれています。もちろん日常ではここまでの密度にはならないけど、いろんなところで「こういうことあるよな」って出来事や人物が舞台上に凝縮されてる。
間宮 限定的な場所、ミニマムな人間関係の中で、日常に潜む「ひずみ」みたいなものが現れてますよね。一見たわいもない会話の裏に、それぞれの抱えてるものがにじみ出てくる感じ。
記者 森田さんが演じるのは宅配便の配達員。すごく忙しそう、ということ以外は台本上、ほとんど何も描かれていませんが、どのように役...