フランス出身のリエベン・アントニーさん(38)=倉吉市北野=が1日、三朝温泉観光協会の事務局長に就任した。外国出身者が観光協会の事務局長に就くのは鳥取県内で初めて。アントニーさんは「大好きな三朝のために良い仕事をしたい」と張り切っている。
アントニーさんは、子どもの頃に見た映画「七人の侍」がきっかけで日本に興味を持つようになった。大学進学後は日本語を学び、関西大への留学などを経験し2011年、同町の10代目国際交流員に着任した。
5年間の任期中、フランス語講座の開講や姉妹都市との交流などのほか、同町を舞台にした映画やPR動画の制作にも尽力。任期満了後、一時は同町を離れたものの「三朝に戻りたい」との思いから地域おこし協力隊に志願。19年から同観光協会に勤めている。
これまでの功績が評価され、本年度から事務局長に就任。これからは業務をこなすだけでなく、指示を出す立場となるため「責任が増え、自分にできるのかと不安な気持ちはある」と吐露する。一方で「三朝には言葉だけでは表現できないほどの愛情がある。発展に貢献したい」とやる気十分だ。
「訪れた人が自分と同じように三朝を好きになってくれたらうれしい。町民の皆さんにも指導や手助けをしてもらいながら、まちの魅力を町外や海外に向けてアピールしていきたい」と意気込んでいる。