中国電力島根原発2号機(松江市鹿島町)の再稼働は地震や火山噴火など自然災害リスクを適切に考慮しておらず危険だとして、鳥取、島根両県の住民が、運転差し止めを求めた仮処分の申し立てについて、広島高裁松江支部(松谷佳樹裁判長)は15日、申し立てを却下する決定を出した。
住民らは、中電が設定した最大加速度820ガルの基準地震動(耐震設計の目安となる地震の揺れ)が低水準▽原発敷地と宍道断層の距離が近い▽三瓶山が大規模噴火した場合の原発施設内の降灰量の想定が不十分▽原発事故が発生した際の避難計画の実効性が欠如している-などとして昨年3月に仮処分を申し立てた。