境港市竹内町の余子小で、国内外で活躍する日本舞踊家、花柳琴臣さんによる「和心の授業」が行われ、全校児童約260人が日本人の礼儀作法に込められた意味などについて楽しく学んだ。
花柳さんは「日本の美しい心・舞・ことば」を伝える舞踊家として幅広く活動し、学校への出前授業にも力を入れている。同授業は、10月29日の同市での公演を機に市文化振興財団が企画し、同30日に上・中・下学年に分けて行われた。
このうち3・4年生の授業で花柳さんは、日本人のお辞儀が小腰をかがめる所作からから明治時代に現在の頭を斜めに下げる「礼」へと変化した背景▽間を大切にする心▽扇子や箸を横に置いて結界をつくる意味-などを解説。「和心とは人、物、空間を大切にすること」と語った。歌舞伎のせりふや動作を児童に体験させたほか、「源平合戦」の舞を披露し、伝統芸能の魅力を伝えた。
4年生の秋穂縁君(9)は「踊りは迫力があってすごいと思った。作法の意味や結界が身近にあることが分かった」と述べ、森広紗由美さん(同)も「結界の話が印象に残った。楽しく学べた」と話した。