公職選挙法違反(寄付行為の禁止)で略式命令を受けた藤縄喜和県議、コロナ助成金をだまし取った詐欺罪などで実刑判決を受けた平井伸治元県議、議員同好会費の着服や疑義のある政務活動費の使用などが問題視された松田正県議と、2023年は鳥取県議会で不祥事が相次いだ。鳥取大地域学部の塩沢健一教授(45)=地域政治学=は「緊張感のない選挙による“甘さ”が露呈した」と指摘。選挙制度の在り方を検討し、政治参加の意識を高める必要性を説いた。
まずは「議員個人の倫理上の問題」があり、私の専門の選挙の観点で言うと地方議会の選挙が緊張感を欠いているからだ。選挙の形になってはいるが、投票率や立候補者の数を踏まえて「有権者の負託を受けた」と胸を張って言い切れるのか。定数に対して1人落選するだけの選挙も多く、現職議員であれば、ほとんど当選確実と思われる状況だ。