内閣府が行う本年度の「バリアフリー・ユニバーサルデザイン推進功労者表彰」で、鳥取県聴覚障害者協会(下垣彰則理事長)に内閣府特命担当大臣優良賞が贈られた。全国初の手話言語条例制定を鳥取県の平井伸治知事や県議会に働きかけ実現させた点や、聴覚障害者への支援と人材育成、手話言語の啓発普及事業などが評価された。
同表彰は、バリアフリーやユニバーサルデザインの推進で顕著な功労や功績があった個人・団体に贈られる。本年度は最高賞の内閣総理大臣賞に2団体、特命担当大臣表彰優良賞に同協会など2団体が選ばれた。
同協会の活動が原動力となり制定された同条例は全国に広がり、その先駆けとして全国に影響を与えた。教育現場などで手話言語の普及に取り組んでいる点や、聞こえない・聞こえにくい人への支援拠点の開設、運営も評価された。
昨年12月27日に首相官邸で表彰式があり、同協会からは下垣理事長が出席。下垣理事長は岸田文雄首相との懇談で、条例制定から10年が経過し手話やろう者への理解が少しずつ広がっていると説明し、手話言語法の早期制定を求めた。
下垣理事長(68)は「非常に重みのある賞で、今までの運動に対する評価をいただいた。さらに発展を目指していきたい」と話した。