市民にボランティアで病院を支えてもらう「とりだい病院サポーター制度」を本年度から開始した鳥取大医学部付属病院(米子市西町)は25日、2021年東京五輪ボクシング女子フェザー級金メダリストの入江聖奈さん(23)=米子市出身=を「一日ボランティア大使」に委嘱した。入江さんはボランティア活動を体験し、来院者らへサポーター制度をPRした。
大使は昨年6月に病院広報誌の企画で、武中篤病院長と入江さんが対談したことがきっかけ。サポーター制度の取り組みに入江さんが共感し、実現した。
一日大使の入江さんは新たなサポーター7人に認証書と、サイン入りのメダルを授与。ボランティア体験では車いすに乗ったり、押したりして患者の目線を体感したほか、来院者にサポーター制度をPRするティッシュを配った。
大学院でカエルの研究をしている入江さんは「カエル相手にしかコミュニケーションをとってなかったので、気を遣うことがどれだけ大切かが身に染みた」と笑顔。「今まで、自分のために頑張ることが多かった。徐々に人のために頑張ることを増やしていきたい」と語った。武中病院長は「地域の自慢の病院になりたいと考えている。そこに米子の自慢の方をお迎えできてうれしい」と話した。