貴重な天体コレクション 著名人らの色紙や書籍 アマチュア天文家 多賀さんが収集、展示 あーとふる八頭

 八頭町出身の世界的アマチュア天文家、本田実氏の遺品などを展示する本田実記念館(八頭町安井宿)の名誉館長を務めるアマチュア天文家、多賀利寛さん(72)=鳥取市富安=の天体コレクション展が、記念館のある町芸術文化交流プラザあーとふる八頭で開かれている。半世紀以上にわたって収集した天文家の書籍や交友のあった宇宙飛行士、プロ・アマ天文家の色紙などが展示され、天体愛好家には垂涎(すいぜん)のコレクションとなっている。2月末まで。

 本紙「たのしく自然観察」で天体の話題を提供している多賀さんは国内有数の天文団体、東亜天文学会の正会員。鳥取市河原町小倉に私設天文台を持ち、著名な天文学者やアマチュア天文家と交流している。

 コレクション展のメインは2022年に死去した天体写真家、藤井旭(あきら)氏の一周忌を追悼した80冊以上の書籍の展示。藤井氏はイラストレーターや文筆家としても知られ、『星になったチロ』はベストセラーとなった。また、大彗(すい)星「イケヤ・セキ彗星」の発見で知られる関勉氏や天文学者らの書籍50冊以上も展示している。

 多賀さんは「藤井氏にとって本田実氏は先生だった。藤井氏は私にとって模範の先輩。福島県に開設した白河天体観測所は全国のアマチュアが私設天文台を造るさきがけともなった」と藤井氏をしのぶ。

 色紙は19枚。宇宙飛行士の山崎直子氏、世界初の民間人宇宙飛行士となったジャーナリストの秋山豊寛氏をはじめ、関勉氏や大彗星「百武(ひゃくたけ)彗星」で知られる百武祐司氏、天文学者の村山定男氏や渡部潤一氏ら天文の世界の著名人が並ぶ。1977年に鳥取砂丘こどもの国で開かれた第18回流星会議の貴重な写真や寄せ書きも展示されている。

この機能はプレミアム会員限定です。
クリップした記事でチェック!
あなただけのクリップした記事が作れます。
プレミアム会員に登録する ログインの方はこちら

トップニュース

同じカテゴリーの記事