「ブドーパン」数量限定で販売 市民らソウルフードの復活喜ぶ

 70年以上にわたって境港市民に親しまれ、2年前に姿を消したご当地パン「ブドーパン」が復刻され15日、水木しげるロード近くに開店したアンテナショップ「MOGU」(同市中町)で数量限定で販売された。市民らが販売開始前から長い行列を作り、ソウルフードの復活を喜んだ。

 ブドーパンは2022年に後継者不足から廃業した同市の老舗パン会社「伯雲軒」の看板商品で、柔らかいパンにラム酒入りのクリームと干しぶどう、シナモンの香りが特長。菓子製造会社「八雲ことぶきフーズ」(米子市夜見町)が、伯雲軒元社長の山本敏則さん(67)からレシピを伝授され復刻させた。

 この日の店頭販売に用意されたブドーパンは250個限定で、1人3個まで。販売開始前には約40人の行列ができ、約50分で完売した。新たにパッケージのイラストをあしらったトートバッグやカップなども商品化された。

 境港市渡町の松本理恵さん(40)は購入したブドーパンを食味し、「当たり前のようにスーパーにあり、子どもの頃は、ラム酒が入っているので大人の気分を味わったもの。この味、この味、おいしいです」とにっこり。

 八雲ことぶきフーズ工場長の黒木克翁さん(37)は「懐かしい味だと言ってもらえてうれしい。生産量を増やして、みなさんの手に届くようにしていきたい」と話した。当面は不定期の数量限定販売で、販売日などはSNS(交流サイト)などで告知する。

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