NHK朝の連続テレビ小説「マッサン」や「ちむどんどん」などを手がけた倉吉市出身の脚本家、羽原大介さん(59)が脚本、演出を担当した、同市のPR動画「ありがとう」が完成した。同市出身の倉吉花子が母や地元との絆を支えに女優として成長していく姿を描いた3部作で、計約30分の長編と各部を1分程度にまとめた短編の2種類が今年の秋までに動画投稿サイトや交流サイト(SNS)などで順次公開される。
ロケは昨年5~10月に同市内や東京都内などで行われ、花子の父親役として同市観光大使で俳優の片岡鶴太郎さん(69)が特別出演した。同市出身者や観光客などに「倉吉に帰りたい、行ってみたい」と感じてもらうことをコンセプトに、白壁土蔵群やパープルタウン、関金温泉など市を象徴するスポットが随所に登場する。大勢の市民がエキストラとして参加し、俳優陣への倉吉弁の指導は羽原さん自身が行った。
PR動画に出演した広田一恭市長は「私たちのふるさとは良いところだと再認識させられるストーリーに仕上げてもらった」と感謝し、「持続可能なふるさとづくりにつなげたい」と動画を積極的に活用する考えを示した。
今月30日に同市の鳥取看護大・鳥取短期大で開かれる上映会を前に、羽原さんは「倉吉の素朴で美しい風景を背景に繰り広げられる母と娘の絆の物語を、一人でも多くの人にみてほしい」とコメントを寄せた。