大山町と友好親善交流協定を結ぶ韓国江原特別自治道襄陽(ヤンヤン)郡は、同町の子育て支援体制を参考として「育児支援センター」を郡内に新設した。産後ケアや保育、学童保育などをワンストップで行う複合施設で、同町との長年の交流が整備に生かされた。
同町と同郡は2004年に協定を締結し、これまで大山夏山開き祭やマツタケまつりに合わせた相互訪問や中学生の相互派遣などで交流を重ねてきた。
同町では教育委員会部局が保育園を管轄し、学校教育と連携しやすい体制を確立。さらに保育園に子育て支援センターを併設するなど切れ目のない支援を展開している。同郡関係者らは2017年ごろに町内を視察し、整備の参考にしたという。
現地で行われた竣工(しゅんこう)式には竹口大紀町長も出席してテープカットを実施。金(キム)振夏(ジンハ)郡守は「江原特別自治道内で初の出産から保育、家族の健康までを考慮した画期的なシステムで、大山町をモデルとした。人口減少を克服する農漁村地域の模範となってほしい」とあいさつした。
現地を訪れた町教委社会教育課の国野良治課長補佐は「協定締結から今年で20年目。襄陽郡との交流成果がこのような形で花開いて感慨深い」と話した。