石破氏、地元鳥取で出馬表明 自民党総裁選

     自民党の石破茂元幹事長(衆院鳥取1区)は24日、地元・八頭町の和多理神社で会見し、同党総裁選(9月12日告示、27日投開票)に立候補することを表明した。5度目の挑戦となる総裁選への覚悟を「38年間の政治生活の集大成。最後の戦いと位置付け、全身全霊で臨む」と述べ、「ルールを守り国民に信頼される政治に。日本を、国民を、地方を、そして未来を守る」と訴えた。

 

 総裁選の出馬表明を初めて地元で行った理由を「党よりも国民の皆さま一人一人を見る。政治生活の原点に帰りたかった」と説明。幼少期の思い出として、同神社の夏祭りについて語り、「もう一度、にぎやかな、みんなが笑顔で暮らせる日本を取り戻す」と誓った。

 会見では「政治とカネ」問題について「政治のための金が必要であれば、集め方は節度をもってなされなければならない。限りない透明性を持って国民に公開する」と約束。強みである安全保障分野は「抑止力、防衛力の強化は平和をつくるためのもの。戦争するためのものではない。安全保障を確立し、日本を守る」と力を込めた。

 医療年金や子育て、介護など社会保障全般の見直しを通じた社会の生産性と所得の向上、物価上昇を上回る賃金上昇の実現も掲げた。また「日本を守るということは、都市対地方の構図ではない」と指摘。「47都道府県が持っている可能性を最大限に引き出すことによって、地方を守る」と述べ、「その根幹は食と農であり、そして医療体制の充実」と強調した。

 報道陣との質疑応答では多様な問題に言及。裏金問題は国民の審判が必要とし「誰が総裁、総理になるにせよ、審判を仰ぐ時期は国会本会議や予算委員会などの議論の場を通じて、なるべく早い時期に行うべきだ」と展望。同党に対する不信がリクルート事件以上に高まっていると指摘し「政治は変わる、自民党は変わる。それを実現できるのは自分だ」とさまざまな経験を積み重ねてきた政策通としての自負をのぞかせた。

 会見後、鳥取県知事や自治大臣を歴任した父・二朗氏の墓前で手を合わせ、「『大それたことをしてお怒りでしょう。お許しください。お守りください』と報告した」と心の内を語った。(福谷二月)

 
 
 
 
 
 
 
 
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