智頭町智頭の国指定重要文化財「石谷家住宅」で8日、秋の庭園特別公開が始まった。来園者は普段は立ち入ることができない庭園内を散策し、赤や黄色にゆっくりと色づき始めた木々と青空のコントラストを堪能した。
晴れ渡る青空の下、シンガポールや関西など国内外から団体客を中心に約120人が次々と来園。例年より遅れて秋色を装い始めたモミジやイチョウ、ドウダンツツジなど、山あいの静寂に包まれる絶景美を写真に収めていた。
以前の職場の同期3人で智頭町を訪れた兵庫県宍粟市の井上千景さん(65)は「背景の山々と一体化した自然が絵画のようで美しい。期間中に再度訪れたい」と笑顔で見入った。
同住宅の庭園は江戸時代に造られ、国登録名勝地「石谷氏庭園」とされている。池泉庭園、枯れ山水、芝生庭園の三つの異なる様式からなり、季節ごとに異なる表情が観賞できる。毎年秋に期間限定で公開され、今年は10日までと15~17日の予定。