倉吉市が成徳、明倫両地区を中心に導入予定の低速走行電気自動車「グリーンスローモビリティ」について、来春の本格運行を前に最後の実証実験が9日から始まった。運賃を徴収するなど本番同様に運行し、利用者のニーズなどを把握する。
本格運行を見据えた最後の実験で、28日まで行う。月~水曜は地元住民の買い物支援などを想定した「おでかけツアー」、木~日曜は観光地を巡る「くらよし楽モビツアー」として、午前10時と午後1時半の2便を運行。運賃はいずれも1人500円(小学生は半額)とする。
この日、白壁土蔵群などを巡るツアーに娘2人と乗車した鳥取市南隈の宮川万奈さん(30)は「静かにゆっくり走るので、景色をじっくり楽しめた」と、乗り心地を評価。市企画課の鳥飼真輔課長補佐は「利用者の満足度を測り、サービス内容や運行計画、最終的な価格設定を決めたい」と、結果を反映させる考えを示した。
市は来年3月の県立美術館開館を受け、同館を訪れる観光客を市内観光地にも誘導するため、同館から小川氏庭園(同市河原町)までを「周遊滞在エリア」に設定。2022年から同エリア内でグリーンスローモビリティを無料で運行する実験を重ねてきた。