【茂木健一郎のニュース探求】「楽観脳」で前向きな新年を迎えよう

  •  茂木健一郎さん(撮影・佐藤優樹)
  •  2024年十大ニュース(国際)
  •  米大統領選挙で勝利宣言するトランプ氏=11月6日、フロリダ州(ゲッティ=共同)
  •  食料配給に並ぶ避難民ら=11月29日、ガザ南部ハンユニス(ゲッティ=共同)
  •  米大リーグ、ドジャースの大谷翔平が9月19日のマーリンズ戦でメジャー史上初の「50本塁打、50盗塁」を達成=マイアミ

 今年も、もう少しで終わり。世界がますます悪くなると感じている人もいるかもしれないけれども、「楽観的」でないと、脳の働きが十分に発揮できないという事実がある。

 子どもは本来、楽観的である。未来が今よりも良くなると思っている。何よりも、これからさまざまな未知の経験があると感じている。だからこそ、積極的に行動する。大人も、できるだけ楽観的なのがいい。その方が、心のウェルビーイングになるのはもちろん、仕事や生活も発展していく。

 脳が楽観的である何よりのメリットは、さまざまなことを試してみるということである。前向きに動けば、多様な経験や学びも可能になる。

 楽観的であるということは、脳の前頭葉を中心とする回路が、物事をポジティブに解釈する状態を指す。同じ対象でも、楽観的に解釈したほうが、気分も上がるし、その後の行動にもつながる。

 日本人は、このところ、楽観的な気分を忘れてしまっているようだ。確かに、経済の停滞や少子高齢化の問題などがあるかもしれないけれども、悲観的でいるだけでは物事が進まない。いろいろなことがあった2024年だが、来年に向けて、少しでも楽観的な気持ちになりたいものである。

 ところ...

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