希少植物32種を紹介する企画展

希少植物32種を紹介する企画展

 鳥取県内に生息・生育し絶滅の恐れがある「特定希少野生動植物」のうち、植物32種を紹介する企画展が大山町大山の大山自然歴史館で開かれている。写真とともに指定理由や自生状況が紹介され、来館者らが興味深そうに見入っている。10日まで。

 県は2001年に条例を制定し特定希少野生動植物を指定。保護管理事業計画を定め生息・生育地域の維持や種の繁殖に努めており、22年の見直しを経て現在動物7種、植物32種を指定している。企画展は植物に焦点を絞り、自然保護への関心を高めてもらおうと開いた。

 盗掘による被害が絶えない「クマガイソウ」や、シカの食害が深刻な「ツバメオモト」などを紹介。海岸砂地に生育する「イソスミレ」は鳥取県が分布の南西限で学術的にも重要だが、北栄町の自生地は消滅して鳥取砂丘付近の自生地も消滅寸前という。一方、環境省の絶滅危惧I類にも指定される大山の固有種「ダイセンアシボソスゲ」は、条例制定時は絶滅したと考えられていたが、その後生育が確認され、22年に特定希少野生動植物に追加指定された。

 矢田貝繁明館長は「県内の希少種がどんな要因で減っているか知り、自然を大切にしてほしい」と話した。

会場 大山自然歴史館
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