大木倒れ女性けが 鳥取東照宮の鳥居近く 樹齢150年以上、車に直撃も

 3日午後3時過ぎ、鳥取市上町の鳥取東照宮の鳥居近くで樹齢150年以上のモミの大木が突然根元から倒れ、隣接する市歴史博物館の敷地内にあった車が下敷きになった。通行人の女性も背中などに全治1週間ほどの擦り傷を負ったが命に別条はなかった。現場は人気のウオーキングコースの一部で大惨事となる危険性もあった。倒れたモミは県道の敷地内にあり、県が管理者として原因を究明する。

 

 モミは木の中央付近の幹周りが約1・7メートルもある巨木。小川の縁に生えており、周辺の土や岩なども巻き込んで幅員5メートルの県道をふさぐように倒れた。同3時25分ごろ、通行人の女性から「倒木があり、通行人にかすった」と119番通報があった。

 現場近くのカフェ「権現茶屋」の店主、寺垣淳子さんによると、けがをした女性は、両腕と背中に大きな擦り傷があり、服も破れていたという。寺垣さんは「大きな音が聞こえて、作業中のショベルカーが倒れたのかと思った。台風でも、大雨でもないのに」と驚いていた。

 同館のそばに駐車されていた乗用車に、モミの先端部分が直撃した。車を所有する同館の男性職員によると「今日だけ、偶然そこに車を止めていた」という。

 同道路を管理する鳥取県土整備事務所は「倒木という事故を発生させてしまい、被害に遭った人におわびしたい。原因を早急に調査する」と謝罪した。

 同事務所は4日、鳥取市と岩美町内にある県管理の街路樹について緊急点検を実施し、倒木の兆候がないか調べる。

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