鳥取県は29日、10月1日から申請を受け付ける「とっとり安心ファミリーシップ制度」の支援窓口の看板を県庁5階の人権・同和対策課に設置した。同性カップルとその親や子を家族として公式に認定し、行政サービスの提供を受けやすくする。匿名性を守るために郵送やインターネットの電子申請にも対応する。
県内の全19市町村が同制度への協力を決めた。10月1日から県と4市、日南、伯耆、江府の3町で開始する。その他の12町村は、適用対象の精査など態勢を整え次第始める。
看板かけでは、平井伸治知事が「尊重し合う社会づくりを目指す崇高な使命を理解して、適切な相談対応を実行してほしい」と呼びかけた。人権尊重社会推進局の明場達朗局長は「当事者が安心して暮らせるよう、相談や申請の拠点として支援していく」と語った。
同制度では、県が発行する証明書やカードを提示することで、各自治体で協力可能な行政サービスや手続きを受けられる。主な連携内容は、公営住宅の利用申請▽公営墓地の利用▽犯罪被害者の見舞金や遺族給付金の申請▽住民票続柄の「縁故者」表記-など。