鳥取県西部地震から23年となるのを前に、境港市上道町の市民交流センターと境中央公園で1日、「さかいみなと消防・防災フェア」が開かれ、市民ら約3千人が多彩なイベントを通じて防災について学んだ。
西部地震で震度6強を記録した同市では市が昨年度、地震の経験を継承しようと発生日の10月6日を「家族防災会議の日」と制定。周知を図ると同時に消防団の活動などを理解してもらおうと、市と市消防団、境港消防署が開いた。
なかはま保育園の園児らが防災をテーマにしたダンスを披露し、市消防団が大正時代の消火活動を再現。参加した家族連れなどは起震車で地震の揺れを体感したり、水が入った消火器で初期消火に挑戦したりした。
航空自衛隊美保基地(同市小篠津町)がカレーの調理や災害救助犬の活動を実演。市と災害時相互応援協定を結ぶ岡山県総社市と徳島県鳴門市もブースを出して防災の取り組みを紹介したほか、家族防災会議の日のPRコーナーでは備蓄品や仮設トイレなどを展示した。
起震車で揺れを体験した境港市弥生町のパート従業員、寺本真里さん(36)は「子どもたちが地震に遭ったことがないので、体験させることができてよかった」と話した。