米子市中町の市美術館で、開館40周年記念コレクション企画展Ⅰ写真編「芸術写真」が開かれている。日本を代表する植田正治、杵島隆、岩宮武二など郷土ゆかりの写真家をはじめ、昭和期を中心に活躍した作家らの巧みな作品が来場者を楽しませている。9日まで。
同館コレクションの中から、米子市で最初につくられたアマチュア写真団体「米子写友会」、郷土の写真家らが参加した「中国写真家集団」などで活躍した91人の作品136点を展示している。
このうち植田作品では、代表作の「小狐登場」(1939年)、「ボクのわたしのお母さん」(50年)のヴィンテージプリント、大山を題材にした「山陰日々新聞社ビルのみえる大山」(37年)が並ぶ。植田との交流を示す土門拳の作品や、郷土ゆかりの写真家がとらえた吉田茂、力道山の姿など、多彩な写真が目を引く。
同館の青戸貴子副館長は「コレクションの写真家をほぼ網羅し、全貌がわかる貴重な機会」と話した。
◇観覧料は一般330円。大学生以下と70歳以上などは無料。水曜休館。