選挙で使う投票所の数が減り続けている。鳥取県内で一番人口が少ない江府町の選挙管理委員会は、現在13カ所ある投票所を4カ所に再編する案を示し町民の意見を募集している。有識者は投票機会の確保に向け、時代に適した柔軟な対策が必要だと指摘する。
町選管は大幅な見直しの理由について、人口減や高齢化で立会人の選任が困難になっている現状や、現在ある投票所の多くで午後以降の投票がほとんどないことなどを提示。見直しによる対策案として、投票所がなくなる地区には投票箱を載せた車で出向く移動式期日前投票の実施や、バスやタクシーといった町営交通の利用料を負担する案を挙げている。
再編で課題となるのが投票所までの距離が遠くなる山間部の高齢者だ。同町御机の農業、川上憲司さん(82)は、高齢でいつまで車が運転できるか不安と吐露し、今まで通りの場所にあってほしいと希望。一方で「期日前投票車が御机に来てくれればありがたい。大賛成」と歓迎する。