GCFで目標を100万円超上回る約940万円 倉吉市に展示のSL修復費用

 倉吉市明治町2丁目に展示されている蒸気機関車(SL)の劣化を受け、市がふるさと納税を活用したクラウドファンディング(GCF)で募っていた修復費が7日締め切られ、寄付額は目標を100万円以上上回る約940万円となった。市は本年度中の修復を目指し、早ければ11月中に修復作業を始める。

 SLは1935年製の「C11―75」。廃車後の73年から教育資料として現在地に展示されているが、直射日光などの影響で塗装が剝げるなど劣化が進んでいた。市は修復費を募るため、8月10日~11月7日に大手サイト「ふるさとチョイス」でGCFを実施。目標額800万円に対し、速報値で延べ346人から約940万円が寄せられた。

 SLを管理する市管理計画課によると、募集開始から約1カ月で目標額に達したといい、担当者は「ふるさと納税の制度変更に伴う駆け込み効果では」と推測。寄付者の1割弱が特別に設けた旧国鉄倉吉線廃線跡グッズを返礼品に選んでおり、同課は鉄道ファンの後押しに感謝している。

 市は来春の観光シーズンに間に合わせるため、今月中に修復作業を始められるよう調整を急ぐ。寄付者の名前を記した芳名板もSL近くに設置する予定。今回の寄付の余剰分は、今後の車体の維持管理に充てる。担当者は「貴重な寄付を活用し、今後も車体を大切に維持管理していきたい」と話した。

この機能はプレミアム会員限定です。
クリップした記事でチェック!
あなただけのクリップした記事が作れます。
プレミアム会員に登録する ログインの方はこちら

トップニュース

同じカテゴリーの記事