真っ黒な笑顔広がる 松江・美保関で「墨つけとんど」

 漁業の町として栄えた松江市美保関町片江地区で7日、顔に墨を塗って無病息災と大漁を願う伝統行事「墨つけとんど」があった。新型コロナウイルスで控えていた墨を付けて回るのを4年ぶりに再開。地区住民や観光客らはもれなく顔が真っ黒になり、海辺の町はにぎやかな歓声に包まれた。

 同地区で250年以上続く行事。墨を付けられると1年間風邪をひかず、海難に遭わないなどの御利益があるとされている。

 地区内の方結(かたえ)神社で「塗り役」の女性たちが、炭とお神酒を混ぜて作った墨を手に、法被を着た男衆や見物客らへ突撃。次々と塗り付けていった。神事が営まれると、男衆が「チョーサダー、チョーサダー」と威勢良くかけ声を上げながら、2基のみこしを担いで地区内を練り歩き、最後は海に入って締めくくった。

 近くの会社員、皆川健太さん(47)は長男の遥大君(8)と次男の夏彦君(7)と参加。墨を付けられた子ども2人は「楽しい」と真っ黒な笑顔を浮かべ、健太さんは「健康で1年を過ごせそう」と話した。

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