子どもを対象にした鼻に噴霧(点鼻)するタイプのインフルエンザワクチンの接種が10月から始まった。ウイルスの侵入経路となる鼻、のどの粘膜にも抗体を作る作用があり、従来の注射タイプのワクチンと同程度の効果があるとされる。季節性インフルエンザの流行期を前に、医療関係者は「注射を嫌がる子どもも安心して受けられるので、早めに対策を」と呼びかける。
新たなワクチンは「フルミスト点鼻液」で、両方の鼻の穴に1回ずつ噴霧する。通常の注射による不活性化ワクチンは、13歳未満の子どもに2回接種が推奨されているが、点鼻ワクチンの投与は1回。生きているウイルスを弱毒化して精製した生ワクチンで、接種対象は2~18歳。中には、鼻水や鼻づまりのような軽い風邪症状や、熱が出る副反応もあるといわれる。