首相が就任後初の帰県 「若者、女性に選ばれる地方に」 鳥取市で人口戦略フォーラム出席

 石破茂首相(衆院鳥取1区)は30日、首相就任後初めて鳥取県に帰り、鳥取市内で開かれた人口減少に関する会合に出席した。詰めかけた約1200人の聴衆に柔らかな表情を見せ、人口減少問題について「もう一度、10年前の地方創生のスタート時にあった都道府県と国、市町村、住民との一体感を持ち、新しい日本を作っていきたい」と述べた。

 人口減少に立ち向かう機運醸成を図る「日本創生に向けた人口戦略フォーラムinとっとり」で、政府代表としてあいさつ。大きな拍手で迎えられた石破首相は、リラックスした様子で「ばんげ(夜)になりまして」とにこやかに切り出した。

 人口減少問題について「どうやって若い人、女性に選んでもらえる地方をつくるか、それが問題の本質」と指摘。29日の所信表明演説でも言及したことを強調し、男女間、正規・非正規雇用間の賃金格差の是正や婚姻率の向上、公務員の兼業・副業のあり方など、今後自身が取り組むべき課題を多様な切り口で示した。

 会合後は同市内のホテルに移動し、県市長会などの団体から要望書を受領。県内各界の代表らが集った懇親会に臨み、12月2日からの臨時国会での論戦に備えて英気を養った。

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