【東京ウオッチ】時空を超え、祝祭感あふれる世界へ―新宿でイタリアの景観画家カナレット展

いまのTokyoをつかむイベント情報(7日~15日)

  •  カナレット「カナル・グランデのレガッタ」(1730―1739年頃 ボウズ美術館、ダラム The Bowes Museum,Barnard Castle,Co.Durham,England)(提供写真)
  •  カナレット「サン・マルコ広場でのコメディア・デラルテの上演」(1755―1757年? ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館、ロンドン (C)Victoria and Albert Museum,London)(提供写真)
  •  東京バレエ団「くるみ割り人形」の一場面(Photo:Shoko Matsuhashi)(提供写真)
  •  帝国ホテルの新作クリスマスケーキ。(左から)「ネージュ」「ローズ」「ノエル ルージュ」(提供写真)
  •  表参道ヒルズのクリスマスツリー=東京・神宮前(提供写真)

 ◎今週の一推しイベント

 【7日(土)】

 ▽「カナレットとヴェネツィアの輝き」(~28日、新宿区・SOMPO美術館)

 18世紀イタリアを代表する景観画家カナレットの全貌を紹介する日本初の展覧会が、新宿で開催されている。

 イタリア語で「眺められたもの」を意味する「ヴェドゥータ」は、遠近法を駆使して、主に都市の景観を精密に描いた絵画を指す。カナレットは故郷である水の都ベネチアを鮮やかに描写し、この分野を確立した。

 大運河や広場、大聖堂の精緻な筆致、画面にちりばめられた豊かな人物表現が特徴だ。見る者がその場にいるような錯覚を覚える絵画は、当時流行した周遊旅行「グランドツアー」で現地を訪れた英国貴族の子弟らに人気を博した。学芸員の朝倉南さんは「おそらく父のもとで学んだ舞台美術の影響を強く受けたこともあり、ベネチアの代表的な景色を正確に、魅力的に描いた。現代人が知るベネチアの定型風景はカナレットの“視点”が生み出したといっても過言ではない」と言う。

 大作「カナル・グランデのレガッタ」は大運河で行われるゴンドラの競漕の情景を描いた。両岸に並ぶ船やバルコニーには数多くの見物客が連なり、画面から歓声が...

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