倉吉市の倉吉焼八幡(はちまん)窯の小原雅也さん(64)の個展が、同市宮川町のコミュニティプラザ百花堂で開かれている。光を通す土を使った「陶(とう)の灯(あか)り」シリーズ9点をはじめ、皿やコップなどの小物計約60点が並び、愛好者を楽しませている。25日まで。
8年前から信楽透土を使った作品づくりを開始。磁器に近い粘土のために、手びねりのひも作りで積み上げて根気よく成形する。作品は白色だが、明かりをともすと、光を通して幻想的な雰囲気を漂わせる。
ほかに、来年のえとのヘビの土鈴や、空色釉(ゆう)を使った新作の食器なども展示している。
小原さんは大学で立体造形を学び、溝口町二部村(現伯耆町二部)出身の辻晋堂(1910~81年)を目標としている。「柔らかく不思議な光が通る作品。今後は複雑な造形的な作品に発展させたい」と話した。