ボタンで知られる松江市八束町波入の日本庭園「由志園」で華道家の假屋崎省吾さん(66)の作品展が11日、開幕する。ボタンを中心に花と流木などを組み合わせた假屋崎さんならではのカラフルな作品約20点が庭園を彩る。3月31日まで。
日本の伝統美を図柄にした花札をモチーフに園内各所を飾った。エネルギーの色という赤色や金運を運ぶ黄色などで着色した流木や鉄線を巧みに使い、立体感のある空間美を演出。自身が「花札の部屋」と称した建物では、イノシシやシカに見立てた流木を配した。
園中央の池には、長さ4メートルの赤色の角材200本を使って巳(み)年のヘビを表現。庭園出入り口にある出雲神話のヤマタノオロチをイメージした作品は、今月下旬ごろには桜がピンクの花をつけるという。
8日の完成発表で假屋崎さんは「今や大変な時代。花をめでて元気になって、皆さんに希望を持ってもらいたい。ボタンは『百花の王』。家族そろって感動をいっぱいにしてもらいたい」と強調した。
17日~2月11日の金、土、日曜と祝日は極彩色のライトアップとイルミネーションが展開される。