身近な素材を用いたミニチュアアート作品に出合える「MINIATURE LIFE(ミニチュアライフ)展2~田中達也 見立ての世界」(米子市、新日本海新聞社など主催、山陰酸素グループ特別協賛)が8日、米子市美術館で開幕した。ミニチュア写真家で見立て作家の田中達也さん(43)のトークイベントがあり、参加者が制作の裏側や「見立て」の奥深さに触れた。
展覧会は日用品や食品を別の物に見立てて、ジオラマ(情景模型)用の小さな人形と組み合わせる田中さんの独自の世界観が詰め込まれている。砂を水の流れに見立てる「枯山水」の庭や卵の黄身で満月を表す月見そばなどを例に、見立てを「日本に古くからあり、人間に根源的に備わっている能力」と解説した。
見どころとして「人形の大きさによる変化」をアピール。3年前の展示は2センチほどの人形が中心だったが、今回の展示には複数のサイズの人形を使った。同じクリップが人形の大きさが変わることで、椅子になったりテントになる変化が楽しめるという。
アイデアを考える時は買い物に出かけるといい、身の回りに発想のヒントがあふれていると強調。「見立てを意識することで、日常はより楽しくなる」と語った。
会場には今展のために制作された立体作品や写真パネルなど約170点を展示。同展は3月24日まで(会期中無休)。(足立篤史)