米子市淀江町西原の淀江文化センターで新春恒例の「さなめ寿劇場」(同実行委など主催)が開かれた。各演目のうち、「錦亭だい吾」の高座名で落語を披露した米子高3年の種原大悟さん(18)は、昨年8月に兵庫県豊岡市であった「落語甲子園」3位の実力を披露し、会場を沸かせた。
種原さんは小学4年から米子市児童文化センターの落語クラブで同市在住の六代目桂文吾さん(87)の指導を受けている。この日演じたのは古典落語の「金明竹」。店の客に難しい言葉と早口で言づてをまくしたてられ、とんちんかんな内容で主人に伝えるという滑稽噺(ばなし)。だい吾さんは、表情豊かに冗舌な語り口で来場者を引き込んだ。
地元などで活躍している大門社中が琴の演奏を披露、マジカル江島さんは多彩なマジックで会場を魅了した。大とりを務めた文吾さんは、歌と落語で「笑う門には福来たる」と締めた。
大山町の50代女性は「だい吾さんは高校生ということを超えて噺に引き込まれた。琴やマジック、落語ありと新春の気分に浸れた」と満足そうだった。