JR米子駅前通りの雑貨店ブリコラージュ(米子市茶町)で、鳥取県西部に伝わる国の伝統工芸品「弓浜絣(ゆみはまがすり)」を紹介する写真展が開かれている。弓浜絣の魅力発信に取り組む寺院・迎接院(こうしょういん)(同市夜見町)が企画。多様な弓浜絣を身に着けた人々の写真約30点を展示しており、来店客を楽しませている。2月1日まで(火、木、土曜のみ)。
迎接院では秋の彼岸に合わせて、弓浜絣を身に着けて先祖をしのぶ手づくり市を開いており、写真展では昨年の手作り市の様子を紹介している。
地域で受け継がれてきた絣を身に着けた地元住民や県外の絣ファンが写り、曽祖母の絣のモンペを仕立て直した洋服を着る幼子や、絣の着物にブーツや帽子を組み合わせて着こなす若者などが目を引く。時代背景や制作者の願いを反映した多様な柄も見どころで、伝統工芸士らによる機織りや糸紡ぎの様子も写真で見ることができる。
迎接院の伊藤紀子さん(57)は「弓浜絣の物語が大好きで、今の時代の人にも絣を楽しんでもらいたい。写真展に来てもらい新たな出会いが生まれれば」と話した。
(平塚千遼)