8月19、20両日に米子市で開催される「第50回米子がいな祭」(同祭振興会主催、新日本海新聞社特別後援)に向け、記念事業の目玉となる米子城を再現した巨大バルーンが完成した。「よみがえれ米子城」と銘打って期間中、国史跡・米子城跡(同市久米町)の天守台に設置。ライトアップして、半世紀の節目を迎える祭りを盛り上げる。
記念事業のコンセプトは「ダラズげなことを真面目に本気で」。同祭第50回特別実行委員会はスケールが大きく常識を超え、多くの市民を巻き込みつつ米子の活力とロマンを象徴する同祭らしい事業を模索。失われた米子城を大胆に復活させる企画を考えた。
同実行委によると、米子城形バルーンは1993年の第20回同祭などでJR米子駅前に登場した前例があるが、米子城跡への設置はこれまで実現できなかった。今回のバルーンは、以前にも米子城形バルーンを手がけた中部アド(三重県伊賀市)が米子城の仮想現実(VR)画像などを参照して製作。高さ約11メートル、底面約8メートル四方、重さ約350キロで、内部はクッション性があり遊具としても使える仕様となっている。
バルーンは8月17日に米子入りし、祭り前日の同18日から3日間、天守台に設置して石垣と共に金色にライトアップする。同実行委は市民参加型の“築城”イベントを計画。市民ボランティアを募って同18日に枡形(ますがた)で出陣式を行い、分割したバルーンを人力で運搬する。天守台で合体させて膨らませ、土のう約80個で固定するという。風速6メートル以上の強風時は設置を中止する。
同実行委記念事業担当の松浦啓介部長は「がいな祭らしく、関わる人たちも汗をかきながらやっていく企画。市民の皆さんにも手伝ってもらい、皆で一緒につくる祭りを目指したい」と話した。