台風7号による大雨で大きな被害のあった香美町が設けた仮置き場に持ち込まれた災害ごみが、23日までに120トンに達したことが同町への取材で分かった。復旧作業の進展に伴って今後もさらに増える見通しで、町は処分を急いでいる。
町は台風7号が通過した16日、同町香住区油良にある山陰近畿道高架下に災害ごみの仮置き場(230平方メートル)を設置。しかし、17日午前に満杯となったため閉鎖し、同日午後に矢田川クリーンセンター跡地(同区油良)に2カ所目(890平方メートル)を開設した。
仮置き場には、水にぬれた畳や家具、布団、家電製品などが山積みになっており、台風から1週間以上たった23日も災害ごみを持ち込む住民の姿があった。
町内の30棟で床上浸水、31棟で床下浸水があり、このうち香住区の間室、油良の2地区で大きな被害があった。自宅が床上浸水したという70代の女性は「もう何度も自宅と仮置き場を往復している。まだまだ(自宅が)きれいに片付いたとは言えない」と、疲れた様子だった。
町は今後、災害協定を結ぶ香住建築業共同組合に委託し、畳や家具をクリーンパーク北但(豊岡市竹野町)に運搬する予定。家電製品は家電リサイクル法に基づいて処分するとしており、見込まれる約20万円の費用は町が負担する。
町民課の吉津弘一課長は「災害ごみは腐敗が進むと臭いも出てくる。なるべく早く処理を進めたい」と話した。