幕末の沿岸防備を知る 淀江台場跡築造160年・国史跡指定35年 上淀白鳳の丘で企画展

 鳥取藩台場遺跡淀江台場跡の築造160年と国史跡指定35年を記念した企画展が、米子市淀江町福岡の上淀白鳳の丘展示館で開かれている。淀江台場の築造に携わった有力者や鳥取県内の台場に関する資料が展示され、幕末の沿岸警備の役割を担った台場の歴史を伝えている。11月12日まで。

 台場は、幕末に異国船が日本近海に現れるようになったことを受け、大砲を据えるために築かれた施設。沿岸警備の強化を目的に全国に千カ所以上築かれたとされる。県内には9カ所あり、淀江台場は大庄屋の松波徹翁を中心に地元の有力者が協力して1863年に築造。松波らはその後の防備にもあたった。

 会場には、淀江台場の防備に当たった「松波農兵隊」が使っていたよろいや陣がさ、県内に築かれた台場の写真など17点を展示。異国船から江戸湾を守るために諸藩を配置する絵図など当時の歴史を紹介する資料も並ぶ。

 井上玲美統括学芸員補佐(34)は「地元の貴重な史跡を知ってもらう機会になれば」と来館を呼びかけている。

 11月11日には、全国の台場の歴史に詳しい品川区立品川歴史館(東京都)の学芸員による講座もある。参加無料。

この機能はプレミアム会員限定です。
クリップした記事でチェック!
あなただけのクリップした記事が作れます。
プレミアム会員に登録する ログインの方はこちら

トップニュース

同じカテゴリーの記事