連続土杭や鍛冶炉確認 発掘調査現地説明会 斎尾廃寺跡

 琴浦町は9日、山陰唯一の特別史跡「斎尾廃寺跡」(同町槻下)で行っている調査の成果に関する現地説明会を開いた。参加者は解説を受けながらトレンチ(発掘溝)を見学し、同廃寺の歴史に思いをはせた。

 同町は今後の史跡整備に必要な遺構の現状確認や、過去の調査結果を含めた調査報告書を作成するため、2021年度から3年計画で発掘調査を実施。本年度は史跡北東部の内郭溝と外辺区画溝を調べている。

 説明会では、町社会教育課の下村嘉輝主任が今回の調査で見つかった「連続土杭(どこう)」と呼ばれる連結した短い溝や埋まった溝を再度掘り直した跡、直径55センチの鍛冶炉などを紹介し「施設の構造や維持管理の様子が分かる痕跡を新たに確認できた」と解説。一方、北と東の内郭溝が接続地点に収まらず、北に出っ張っているなど不思議な部分は多いとし「今後の調査で解明していきたい」と述べた。

 説明会終了後、下村主任は「斎尾廃寺を調べることは地域の歴史を知ることにもつながる。当時の土木技術などが分かっていけば面白い」と話した。

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