養蚕に使われたかごや暖炉展示 北栄みらい伝承館

 北栄町田井の北栄みらい伝承館で、企画展「昔の生活道具~養蚕に使用された道具を中心に~」が開かれている。養蚕に使われた桑摘みかごや蚕棚などの道具や写真で地域の歴史を紹介している。2月18日まで。

 同町など東伯郡では、明治中期から大正期にかけて盛んに養蚕が行われ、県内でも良質な繭を生産していた。同町の養蚕の発展は、同町弓原の豪農・岩本廉蔵と、同町に研志塾を開いた鳥取藩の儒官だった正墻適処(しょうがきてきしょ)の長男・種太の存在が大きいとされる。蚕業伝習所を設置し、先進地から講師を招いて養蚕を奨励した。

 今展では、町民から寄贈された道具など約50点を展示。蚕が繭を作る「藁蔟(わらまぶし)」や蚕室を温める暖炉が並び、桑の葉の収穫から蚕が繭を作るまでの工程を分かりやすく知らせている。

 同館の門脇博学芸員は「現金収入を得るため、当時の人たちが懸命に生きて産業を支えていた。その人たちがいたから今があることを知ってもらいたい」と話した。

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