「成功体験、積み重ね大事」 現代美術家・井田幸昌さん(日吉津出身) 子どもたちとワークショップ

 日吉津村出身の画家で現代美術家の井田幸昌さん(33)=東京都=によるワークショップとトークショーが6日、米子コンベンションセンターで開かれた。トークショーでは不登校だった過去を振り返り、「やれることを少しずつやって成功体験を積み重ねることが大事」と語りかけた。

 アートを入り口に、子どもの心の課題や不登校について身近に考えてもらおうと、鳥取大医学部付属病院脳神経小児科が主催した。

 ワークショップには、年長児から中学1年までの37人が参加。それぞれが鏡を見ながらキャンバス(F4)にアクリル絵の具で自分の顔を描いた。井田さんは「自分の外側と内側をよく観察して知ることが重要」と話した。

 トークショーでは井田さんと同病院の前垣義弘教授が参加者の質問に回答。「自分の気持ちを伝えるのが苦手な子が表現の幅を広げるには」という問いに、井田さんは自身の読書体験を紹介し「思考は自分の語彙(ごい)力の中でしかできない」と強調。「読書や映画体験などのきっかけは大人がいくらでも与えることができる」とアドバイスした。

 ワークショップで制作した作品は3月7~29日、同病院の外来ギャラリーに展示する。

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