山陰海岸で最大級の海食洞、龍神洞(りゅうじんどう)(岩美町牧谷)を巡る遊覧船コースの運航が7日、始まった。初運航に参加した24人の観光客らは2隻の小型船で同町田後の田後港を出発し、自然が生んだ雄大な芸術を満喫する小さな船旅を楽しんだ。
今年の干支(えと)・辰(たつ)年にちなんだPRキャンペーン「とっとリュウ県」の話題づくりにと同港で出発式があり、遊覧船を運航する山陰松島遊覧や同町、鳥取県の関係者が出席した。長戸清町長は「町民でもなかなか訪れたことがない場所。ぜひ感動してもらいたい」と期待を込めてあいさつした。
龍神洞は現在、陸側から続く遊歩道が崩落のために立ち入りが禁止されており、その絶景は海路でのみ眺めることができる。船は洞窟の中へも進み、参加者らは岩壁に営巣したイワツバメが群れ飛ぶ様子や、洞窟内部に陽光が差し込む光景に歓声を上げていた。
鳥取市湖山町西4丁目の谷口真理子さん(59)は「すごくきれいで神秘的だった」と笑顔を見せた。
同コースの所要時間は約50分。6月7~9日、7月6~12日、8月24~30日のみ運航する。