AI時代の人間主導模索 鳥取県が慶大でシンポ

 生成人工知能(AI)などの先端技術を活用する自治体が持つべきデジタル倫理原則を提言した鳥取県は、東京都の慶応大三田キャンパスでシンポジウムを開いた。学生や国、地方自治体の関係者ら100人が有識者らの討論に耳を傾け、デジタル社会の中で、いかに人間主導と技術活用を両立させていくか模索した。

 県は昨年9月に全国の有識者を集めて「先端技術と民主主義のあり方を考える研究会」(座長・山本龍彦慶応大大学院教授)を発足。デジタル社会に対応するための「自治体デジタル倫理原則」をまとめた。

 シンポジウムでは山本座長、平井伸治知事、ニュース番組キャスターで関西学院大教授を務める村尾信尚氏が登壇。平井知事は「車ができた時代の道路交通法のように、デジタルの世界にもルールが必要。まず鳥取が都市部ではできない実験場となって、先端技術と向き合いたい」と話した。

 村尾氏は鳥取県の問題提起を評価し「AIと人間の役割分担を明確化した上で、判断過程も情報公開する仕組みを整えることが大切」と語った。

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