鳥取県は鳥取環境大と連携し24日から10月1日、2029年のカーボンニュートラル達成を目指すなど気候変動対策の先頭を走る環境先進自治体、北欧フィンランドのトゥルク市に県内の学生を派遣する。脱炭素社会を実現する上で重要な「食の循環」をテーマに、現地の学生らと意見交換する。
地球環境問題に挑む次世代リーダーの育成を目的とした学生相互派遣事業で、同市からの派遣団は年内にも受け入れる予定。
鳥取県から同市を訪問するのは、若者の視点で脱炭素に取り組むため、県内学生有志が5月に設立した「トットリボーン!ユース」のメンバー黄岩松さん(鳥取環境大4年)、下江信之介さん(同)、瀧川萌花さん(鳥取大3年)と、アドバイザーを務める鳥取環境大の甲田紫乃准教授の4人。
世界中で人為的に排出される温室効果ガスの3分の1は、廃棄を含め生産・加工・輸送・消費など一連の「食システム」に関連しているといわれており、それに関わる施設や取り組みなどを視察。意見を交わしながら、脱炭素対策を探る。
派遣学生の一人、下江さんは「フィンランドの人の環境に対する思い、意識を感じ取って、鳥取で何か生かせることはないか考えてみたい」と話している。
(津田一典)