第16回全国公募書道展「放哉を書く」(放哉の会、新日本海新聞社主催)の審査会が6日、鳥取市西町2丁目の市福祉文化会館で開かれた。最高賞となる放哉大賞・鳥取県知事賞に、一般の部は鳥取市江津の松本李南(本名・美由喜)さん(68)の「障子しめきって淋しさをみたす」、高校の部は鳥取東高3年の入江佑香さん(17)の「夜中の襖遠くしめられたる」が選ばれた。
準大賞・鳥取市長賞の一般の部は鳥取市の岩田輝代さん(74)、高校の部は鳥取城北高3年の牧田心花さん(17)、色紙の部の最高賞となる新日本海新聞社社長賞には鳥取市の谷岡子謠(本名・浩美)さん(63)が選ばれた。日本詩文書作家協会の石飛博光会長や独立書人団参事の柴山抱海氏ら9人が審査した。
鳥取市出身で自由律俳句の代表的俳人、尾崎放哉の句を題材にした書道作品を全国から公募。今回は一般の部に141点、高校の部に57点、色紙の部に20点の応募があった。
入賞作品は11月10~12日に鳥取市のとりぎん文化会館など3カ所で展示する。表彰式は同12日に同会館で行われる。
持ち味生かした
松本さんの話 放哉の句を通じて漢字かな交じりの書を学んできた。今回は気脈や構成、字のリズムを意識した。自分の持ち味である柔らかな字を生かし、誰にでも読めて、楽しんでいただける作品づくりを心がけていきたい。
切磋琢磨の成果
入江さんの話 部活動で先輩・後輩関係なく、切磋琢磨(せっさたくま)してきた成果が出せた。短期間集中し向き合った作品。書道という自分を表現できるものと出合わせてくれた家族や先生、一緒に取り組んできた仲間に感謝を伝えたい。