南部町選挙管理委員会は投票所の「オンライン立ち会い」について、次期衆院選での導入を検討していることが30日までに分かった。オンライン立ち会いは投票所に最低2人必要な立会人の役割を遠隔地で担うことができ、国政選挙での実施は全国初とみられる。同日には、既にオンライン立ち会いの導入を決めている町長選と町議選(10月8日告示、同13日投開票)に向けた公開リハーサルが町内で行われた。
リハーサルは、移動式期日前投票所を開設する大木屋公民館(同町大木屋)に現地立会人1人と、約12キロ離れた町役場法勝寺庁舎からカメラを通して投票の様子を監視するオンライン立会人1人を配置して実施。有権者が投票するまでの一連の流れや、通信が途絶した際に投票所にいる投票事務従事者らを現地立会人として補充選任する動きなどを確認した。
移動式期日前投票所では通信機能を備えたコネクテッドカーの隣にテントを張り、屋外に投票箱や記入台を設置しているため、荒天時にはカメラがぬれて映像が見えなくなるなどのトラブルが想定される。
同町選管は衆院選でオンライン立ち会いを導入する場合も移動式期日前投票所での実施を考えており、「万が一の際には現地立会人を補充選任することも想定している。悪天候時の対応は課題の一つで、対策を検討していきたい」と話した。