鳥取市と兵庫県姫路市をつなぐ国道29号を舞台にした映画「ルート29」が11月8日から全国公開されるのを前に、原作者で若桜町出身の詩人、中尾太一さんと、監督・脚本を手がけた森井勇佑さんが7日、鳥取県庁に平井伸治知事を表敬訪問した。
映画は2022年に出版された中尾さんの詩集「ルート29、解放」(書肆子午線(しょししごせん)刊)を元に製作され、綾瀬はるかさんが主演を務めた。国道29号沿線などで撮影が行われ、県内でも昨年7月下旬から、鳥取市内の商店街などで約1カ月間にわたるロケがあった。
森井さんは「国道29号の幻想的な雰囲気が映画のベースになっている」と話した。中尾さんは「詩をストーリーに載せて解釈していくという監督の感性に驚いた。透明感がみなぎっている映画だと思う」と魅力を伝えた。
平井知事は「感情を抑えたような演出手法が美しい山陰の情景と重なって際立っていた。自分自身の生き方を見つけることができる映画。多くの人におすすめしたい」と感想を述べた。