タジキスタン研究者ら 自国にサツマイモを 鳥取の干し芋企業見学

 自国でのサツマイモの導入・普及を目指すタジキスタン科学アカデミーの大学院生と研究者ら8人が8日、鳥取県産サツマイモを使った干し芋のブランド化に取り組む鳥取市内の企業を見学し、同社の加工販売について学んだ。鳥取大によるプログラムで、12日まで続く。

 科学技術振興機構主催の国際青少年サイエンス交流事業の一環。タジキスタンでは干ばつによる塩害で耕作可能面積が減っており、やせた土壌でも栽培できるサツマイモが注目されている。期間中は鳥大で意見交換や、鳥取と神奈川の園芸試験場や企業見学を通して、サツマイモの栽培から加工販売まで幅広く学ぶ。

 鳥取市足山のとっとり干し芋の里では、影井俊一郎社長が干し芋の作り方や加工に適した品種などについて説明。甘みが凝縮された干し芋を試食した研究者らは「おいしい」と感激した。研究員のアリシェル・ナイモヴさん(40)は「サツマイモはタジキスタンを救う。自国の人々は干し芋を知らないため、新しいプロジェクトを立ち上げて情報発信する」と力を込めた。

 影井社長は「おいしいと言ってもらえてうれしい。タジキスタンでサツマイモが根付くために、少しでも役に立てれば」と話した。

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