コメの高温障害対策へ 管理方法や新品種紹介 食パラダイス鳥取研修会

 鳥取県産米の作柄などを報告する「第12回食パラダイス鳥取県米づくり研修会」が2月28日、北栄町大栄農村環境改善センターで開かれた。生産者やJA関係者ら約200人が出席し、高温障害に負けないコメ作りに向けて一丸となり、対策を周知徹底することを確認した。

 県農林水産部の担当者は、2024年産の主要4品種(ひとめぼれ、コシヒカリ、星空舞(ほしぞらまい)、きぬむすめ)の生産量は平年並みだったが、9月まで続いた猛暑の影響でコメが白濁し、1等米比率が54・7%と低水準だったと報告。堆肥などによる土作りに取り組み、夏以降も稲の活力を保つよう呼びかけた。

 基調講演では、農研機構中日本農業研究センター上越研究拠点(新潟県)の石丸努上級研究員が、稲穂が熱されることでコメ内部のタンパク質量が減り、隙間ができて白濁するという高温障害のメカニズムを説明。少雨でも田んぼを冷やす方法として、水を高さ1~2センチだけ張る管理方法を勧めた。

 また、葉が高く伸びて稲穂への直射日光を軽減する農研機構の新品種「にじのきらめき」などを紹介し、「高温への耐性と回避性を兼ね備えた新品種の開発が待たれる」と述べた。

 研修会では星空舞栽培コンテストの表彰式もあり、江府町袋原の千藤正さんが県産米改良協会長賞を受賞した。

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