JA全農とっとりは23日、鳥取県北栄町の県園芸試験場で、県産スイカの査定会を開いた。大きさは昨年よりやや小ぶりだが、糖度は過去3年の中で最も高く、例年以上の仕上がり。食味もよく生産者やJA、市場関係者らの期待が高まった。出荷は一部産地で始まっており、最盛期は6月。京阪神、関東を中心に全国に出荷する。
県産スイカは、北栄町や倉吉市など県中部の1市3町が主産地。今年は365戸が前年と同じ約273ヘクタールで栽培する。
査定会では、4産地から持ち込まれた18玉の糖度や大きさ、食味などを審査。スイカ中心部に近い内側の平均糖度は12・4度(前年12・2度)、平均重量は8・08キロ(同9・14キロ)だった。審査に当たった村岡高志さん(44)は「食味は全体に柔らかさがあり、香りも良かった。糖度も申し分がない」と話した。
同JAの尾崎博章本部長は「今年は気象災害もなく順調にきている。いいスタートを切りたい」と意気込んだ。同JAによると、今年は1万4260トンを出荷し、コロナ禍が明け、人の動きが活発になるとして1キロ当たりの単価を前年より31円増の275円と試算し、約39億円の販売を見込む。