鳥取県は6日、ドローンを使って非常食などを運ぶ飛行実験を琴浦町内で行った。時折、強い雨が降る悪天候の中、無事に想定ルートを飛行し、関係者らは今後のドローン活用に期待を寄せた。
飛行実験は、ドローンが物資の運搬や河川の点検など幅広い活用が期待される一方、長距離飛行時の電波状況やルート構築の際に必要な許認可手続きの課題などを検証するため6、7両日に実施。この日は琴浦町役場分庁舎から同町古長の古布庄地区公民館までの約13キロのルートを飛行した。
荷物を積んだドローンは分庁舎を離陸し、主に海上を飛行して同町逢束の逢束あじさい公園にいったん着陸。車で同町釛のカウベルホールに移動した後、再び離陸し、主に河川の上空を通過して同公民館に荷物を届けた。
非常食の入った箱を受け取った同公民館の幅田友美主事(37)は「(災害などで)道路が使えない時、ドローンで配達ができると助かる」と評価。県商工政策課の河野貴弘課長は「悪天候でも安定した飛行で、荷物を運ぶ能力が確認できた」と手応えを感じていた。
7日は同町と鳥取市で実施される予定。同町では、同じルートを使って地域住民に弁当やカップ麺などを届ける。