「第25回理工系学生科学技術論文コンクール」(日刊工業新聞社など主催)で米子高専生産システム工学専攻2年、森拓真さん(22)=倉吉市=の論文が最高賞にあたる最優秀賞、文部科学大臣賞を受賞した。19日、都内で表彰式が開かれた。
森さんの論文は「機械設計を例とするモノづくり機会の早期獲得に関する提案」。機械工学分野の担い手を増やすため、中学生向けに3DCADや3Dプリンターを使ったものづくり体験講座の開催を提案した。内容の質に加え、AI(人工知能)関連の論文が多い中で日本の産業を支える「ものづくり」の未来に焦点を当てた点が評価された。
式典で賞状と記念盾を受け取った森さんは「機械工学科の人気がなく、業界全体でも人手不足と言われている」と執筆の動機を語った。春からは大学院修士課程に進学予定で、「自分の作った物で誰かが喜ぶ姿を見るのが好き。将来は社会に役立つものを設計したい」と抱負を述べた。
本コンクールは理工系の大学生、大学院生、高専生が対象。今回は95編の応募があり、独創性、将来性、論理性の観点から最優秀賞、優秀賞、特別賞の計4編が選ばれた。