城崎マリンワールド(豊岡市瀬戸)は25日から、同館で2023年に誕生したトドで、これまで公開時間が限られていたカナタ(雄)の常時公開を始めた。父親のシュンタや母親のハマ、他の仲間と仲良く同じ場所で新生活をスタートしたカナタの様子が楽しめる。
これまでカナタの公開時間は、不測の接触事故を避けるため、体格差があるシュンタだけは同居せず不在だった。このたびカナタが成長したことからシュンタとの完全な同居と常時公開に踏み切った。
カナタは「日本一、言葉を聞き分けられるトド」として知られるハマが23年7月に同施設で出産。母乳が出なかったため人工飼育で成長した。昨年11月に離乳し、体重も誕生時の8倍の約170キロに増加。大人のトドと見分けがつかないほどになっている。
これまで特にハマとうまくコミュニケーションが取れず心配されていたが、一緒にいる時間が増えたためか改善。飼育員の佐々木雅大さんは「シュンタとも良い関係で、トドとして生き生きと輝き始めた。このまま強く優しく育ってほしい」と目を細めていた。